三浦九段が公式戦の対局中に電子機器を使用して、不正行為に及んだのではないかという疑惑があり、これに対して出場停止処分を行ったことに関しまして、両者の間で、平成29年5月23日(火)、第三者調査委員会作成の調査報告書における「三浦九段が不正行為に及んでいたと認めるに足りる証拠はない」旨及び「日本将棋連盟による本件処分対応は許容される範囲内の措置であり、やむを得ないものと評価されるべきである」旨の結果を相互に受け入れ、日本将棋連盟が慰謝料として三浦九段に一定の補償を行うことをもって円満解決とする内容の和解が成立しましたのでご報告します。
今回の和解をもって、一連の騒動に関し、終結といたします。
昨年の10月、渡辺明竜王の週刊文春での独占告白に端を発し
一般世間をも巻き込んだ前代未聞の大不祥事へと発展した
三浦弘行九段に対する「将棋ソフト不正冤罪事件」。
昨年の暮れに連盟が委嘱した第三者委員会による
「不正の証拠なし」との調査結果が報告、公開された後も
告発者である渡辺明竜王や久保利明王将らの公式の場での謝罪や
三浦九段の立場を鑑みず、冤罪へと突っ走った理事会の責任である
名誉回復と保障が延々と進まず、このままうやむやかと思われましたが
昨日、三浦九段と将棋連盟の間で和解が成立。円満解決となりました。
和解成立を受けて
本日午後5時より、横張清威弁護士同席のもと
三浦弘行九段と佐藤康光将棋連盟会長が記者会見に臨みました。
その中で
三浦九段が渡辺竜王から直接、謝罪を受けたこと。
日本将棋連盟から三浦九段に慰謝料が支払われ(金額は非公開)
その原資は将棋連盟が負担することなどが明かされました。
様々な見方、意見があると思いますが
個人的にはまず、三浦九段が和解を受け入れたのであれば
それが第一の答えであり、大きく前に進んだと感じています。
会見を拝見しても
言わされているという感じはなく、むしろリラックスした
目が澄んでいるなという印象を受けました。。
もちろん佐藤会長の方には固さも感じられましたが
ある程度の話し合いはもたれて、ある程度は納得していると。
しかし、大方の将棋ファンが想像した通りであるはずの
落としどころで冤罪事件が当然ながら終わりとなるわけがなく
一部の暴走で連盟の蓄えを食われる形となった「その他の棋士」の
怒りが爆発してもおかしくない、5月29日の棋士総会を中心に
今後の動きにはさらなる注意が必要です。