早いもので5月も折り返しとなります
第3週目の月曜日を迎える明日、将棋界では
待望の羽生善治三冠登場。実に1ヶ月ぶりの
公式戦に臨みます。。
<第30期竜王戦ランキング戦1組/決勝>
羽生善治三冠-松尾歩八段
羽生三冠の前期成績は
49戦27勝22敗(.551)。
順位戦はA級で6勝3敗。
棋聖、王位、王座の防衛に成功するも
3連覇を目指した名人戦は28歳の若き挑戦者
佐藤天彦八段(当時)の前に1勝4敗で敗れ、無念の陥落。。
三冠を保持するも世代交代の波の高さを感じさせました。
また、年間を通じても安定感を欠き
連勝と連敗を繰り返し、他の棋戦優勝はゼロ。。
プロ入り以来、初めて年間勝率6割を切るなど
かつて経験したことのない不本意なシーズンに。。
A級順位戦では勝負どころで踏ん張れず優勝を逃し
雪辱を期した名人挑戦は叶わず、実に10年ぶりに
名人戦のない春を過ごしました。。
今期の公式戦は
4月11日に行なわれ勝利を飾った
竜王戦1組/準決勝糸谷哲郎八段戦のみで
明日の対局が2局目の公式戦。。
この間には各種イベントに参加し
3月には話題の神童・藤井聡太四段との非公式戦を
2局戦いましたが、やはり気になるのは公式戦での
羽生三冠の戦いぶり。。
月が替わって6月になると、すぐに
関西の新若大将・斎藤慎太郎七段の挑戦を受ける
第88期棋聖戦5番勝負と、第76期A級順位戦が開幕。
どんどん対局が点いていくだけに、明日の竜王戦1組決勝は
今期を占う大事な試金石となりそうです。
明日の対戦相手は松尾八段。
長年に渡り自らが主催する研究会の主力メンバーのひとりで
ここまでの公式戦対戦成績は3勝1敗とリード。。
気心も手の内も知り尽くす相手との大一番は
久しぶりの公式戦であることを合わせて考えても
手を揉むのにこれ以上ないカードとなりました。。
くしくも
盟友の佐藤康光九段は将棋連盟会長となり
名人の座を巡り鎬を削った森内俊之九段は
今期より衝撃のフリークラス転出。。
世代交代とともに
「羽生世代」の将棋界の立場が大きく変わる中で
将棋の代名詞・羽生三冠の今期の成績および動向に
いまだかつてない大きな注目が注がれます。。