【 投了図・114手目△2四同金 】
昨日、東京・将棋会館にて行われました
第88期棋聖戦挑戦者決定トーナメント/1回戦
注目の「三浦弘行九段-木村一基八段」の一戦は
上図114手までで、後手・木村八段が勝利。
【 下図は33手目▲2四歩 】
千日手が成立し
手番を入れ替えて指し直しとなった
本局の戦型は両者得意の「相矢倉」。
淀みなく「矢倉囲い」を完成させた後手に対して
三浦九段は上図で飛車先から急戦調に仕掛けますが。。
【 投了図・114手目△2四同金 】
思うようには手が伸びず。。
逆に、木村八段の巧みな指し回しの前に
大駒を押さえ込まれて万事休す。。
上図の局面をみて
三浦九段は無念の投了を告げました。
挑戦権を獲得した第29期竜王戦の開幕直前に
冤罪事件に巻き込まれ、不当な出場停止処分を受けてから
2月13日に行なわれた羽生善治三冠戦で実に4ヶ月ぶりに
公式戦復帰を果たした三浦九段は、これで復帰後勝ち星なしの
3連敗という厳しい結果となりました。
冤罪事件の渦中では一方的に世間の晒し者にされ
棋士人生どころか社会的にも抹殺されかねないひどい仕打ちに
とても将棋どころではなかった三浦九段が、完全無罪が確定し
晴れて公式戦復帰となっても、大きなブランクに苦しむことは
誰もが容易に想像できたこと。。
とは言え、負けが込めば込むほど
三浦九段に重圧が圧し掛かるであろうことも、また明白。。
何とは一つ、一日も早く白星を飾りたいところではありますが
しかし焦らずコツコツと。三浦九段が信じる将棋が盤上に投影され
いつか真の意味での戦列復帰となる白星が飾られることを、心から
今は願ってやみません。
三浦九段、頑張って!