【 投了図・118手目△6四桂 】
本日行なわれました女流将棋界の大一番
第25期大山名人杯倉敷藤花戦の挑戦者決定
注目の「甲斐智美女流五段-伊藤沙恵女流二段」は
上図118手までで後手・伊藤女流二段が勝利。
女流屈指の実力者である甲斐女流五段を下し
伊藤女流二段が来月に開幕を控える女流王将戦に続き
自身4度目のタイトル挑戦を決めました。
伊藤女流二段は現在23歳。
東京都武蔵野市のご出身で、屋敷伸之九段門下。
加藤桃子女王らとともに
史上初の「女性棋士」を目指し奨励会で研鑽を積むも
初段到達の年齢制限となる21歳の誕生日の一週間前に
1級で奨励会を退会、女流棋士へと転身しました。
新たな道でも凛として将棋道をまい進する
伊藤女流二段は奨励会で鍛え抜かれた実力を遺憾なく発揮。
今期ここまでの女流棋戦成績は23戦19勝4敗(.826)。
女流名人戦リーグは開幕から無傷の7連勝と独走中。。
女流棋士となってから3年連続でタイトル挑戦を果たすなど
すでにトップクラスの実績を積み上げますが、狙うはもちろん
自身初のタイトル戴冠あるのみ。。
10月の女流王将戦三番勝負、そして
11月の倉敷藤花戦三番勝負でともに挑戦するのは
最強の女流棋士にして、奨励会三段リーグにも参戦中の
出雲の稲妻・里見香奈女流五冠。。
女流トップを狙う上で、絶対に越えなければならない
高くて厚い壁・里見女流五冠との六番勝負はもちろん望むところ。
奨励会時代のライバルで太陽のような明るい光を放つ加藤女王とは
対照的に、月のように神秘的で静かな輝きを放つ伊藤女流二段は
静寂のベールの奥で爪を研ぎ、その時を待ちます。。。