【 投了図・96手目△9七歩 】
初防衛を目指す渡部愛(わたなべ まな)女流王位に
里見香奈女流四冠が挑戦する第30期女流王位戦5番勝負。
ここまで3局を消化し、里見女流四冠が2勝1敗とリード。
タイトル奪還に王手をかけて迎えた注目の大一番/第4局が、本日
徳島県徳島市「JRホテルクレメント徳島」にて行なわれました。
結果は、上図96手までで後手・里見女流四冠が勝利。
得意の「ゴキゲン中飛車」で初防衛に燃える渡部女流王位を圧倒。
今シリーズの対戦成績を3勝1敗とし、前期のリベンジを見事果たし
タイトル奪還に成功、女流五冠に復帰しました。
今期は開幕5連敗と出だしでつまずき
女流王位戦と平行して挑戦した第12期マイナビ女子OPでは
西山朋佳女王の前に1勝3敗で完敗。調子が大いに心配された
里見女流五冠ですが、マイナビ女子OP終了から本局の勝利で
公式戦負けなしの5連勝とさすがの勝負根性で再び上昇気流に。。
その中には
今期よりスタートの新しいタイトル・清麗戦のベスト4進出も含まれ
誰もが認める女流将棋の第一人者は、当面の目標となる全冠制覇へ向け
凛々しく、力強く、再スタートを決めました。
一方、ここ数年でメキメキと頭角をあらわし
女流将棋界の台風の目となった渡部女流王位にとっては悔しい結果に。
しかし、大ブレークは時の勢いではなく、しっかりと磨き上げられた
その実力は本物で、今回の経験をぜひ今後の糧として欲しいところ。
ファンの声援や後押しも大きかった番勝負は幕を閉じましたが
女流将棋界を牽引する両者の清らか戦いはこれからも続きます。。