思わぬ大差。。第75期名人戦/第1局「稲葉八段、会心の白星発進」
【 投了図・72手目△5五桂 】
本日、決着をみました
注目の第75期名人戦7番勝負/第1局は
上図72手までで、後手・稲葉八段が勝利。
戦型は両者得意の「横歩取り」。
最先端の研究勝負が期待されましたが、しかし
中盤で大差となり、持ち時間を双方1時間以上残しての
実にあっけない、そしてまさかの終局となりました。。
見事快勝を飾った
稲葉八段の構想が素晴らしかったのはもちろんですが
それにしても、丁寧な応接を持ち味とするバランス派である
佐藤名人が名人戦の開幕戦で一手バッタリを喫するとは。。
【 下図は48手目△8五桂 】
終局後の感想戦によると
佐藤名人は上図の△8五桂を見落としたとのこと。
△8五桂で終わってるんですね、これ。以降はちょっと筋に入ってしまいました
(感想戦での佐藤名人のコメント)
佐藤名人らしからぬうっかりとなりましたが
稲葉八段にとっては後手番で番勝負の開幕戦を制す
これ以上ない、最高の滑り出しに。。
しかし、今シリーズの鍵を握る「横歩取り」の
後手番でこそ真価を発揮する、佐藤名人が第2局以降
全力で巻き返しを図るのは間違いなく、21年ぶりに実現した
20代同士の名人戦は、ここからますます面白くなりそうです。