いまだスペシャルな男として

松坂、ウイニングボールは「特別なものに」12年ぶり勝利

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中日松坂、4241日ぶり白星に喜び爆発

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今季より我が中日ドラゴンズでプレーしています
平成の怪物・松坂大輔投手が本日、公式戦3度目の先発。
毎回ランナーを背負う苦しいピッチングながらも要所を押さえ
6回イニングを投げ1失点、後を継いだ鈴木博志投手、岩瀬仁紀投手
そして田島慎二投手もDeNAベイスターズの反撃を許さず3対1で勝利。
この瞬間、松坂投手が待望の移籍後初白星を飾りました。

この3年間は肩の故障もあり
所属したソフトバンクホークスでは公式戦1試合に登板したのみ。
限界説も囁かれる中、テスト入団という形でご本人の言葉を借りれば
「拾われた」松阪投手には、入団直後は懐疑的な目も向けられました。

しかし、オープン戦で徐々にイニングを伸ばしながら調整し臨んだ
公式戦開幕後はさすがの投球術で試合を作り、選手層の薄いチームの
欠かせない貴重な戦力となりました。

松坂投手と言えば
150キロを越える伸びのあるストレートと高速スライダーを武器に
力でねじ伏せ、バッタバッタと三振の山を築くイメージがありましたが
今季目を見張るのは多彩な変化球と抜群の制球力。。

ストレートは140キロ半ばがマックスながらも
いつでもストライクが取れるチェンジアップとスライダーが安心感を与え
最後は緩急と高・低、内・外のコンビネーションで相手を打ち取る投球術は
なるほどこれが超一流の投手なのかと思わず唸る高い品質を誇ります。。

しかし、何よりも松坂投手を特別な選手だとファンに認識させたのは
その実力もさることながら、戦う姿勢と心意気に他なりません。

前回登板となった19日の阪神戦。
打線の援護もないまま迎えた7回のピンチで
トレーナーをともない、朝倉ピッチングコーチがマウンドに向かった時
「ここは俺に任せろ!」と鬼の形相で押し返しマウンドを譲らなかった
松坂投手の姿に、ナゴヤドームは万雷の拍手に包まれました。

横浜高校で甲子園春夏連覇。
鳴り物入りで入団した西武ライオンズでは3年連続最多勝の他
最多奪三振4度、最優秀防御率を2度獲得し新人王、沢村賞受賞。
ワールドチャンピオンとなったボストン・レッドソックスのエース。
日本代表のエースとして臨んだワールドベースボールクラシックでも
2大会連続優勝、そして2大会連続MVP。。

高校時代より常に不動のエースとして大きな期待を背に
世界をまたにかけて大活躍、類稀な実績を積み上げた大投手が
名もなき試合で、今持てる100パーセントの力と技術、そして
120パーセントの気迫と闘争心をむき出しにしてドラゴンズのために戦い
マウンドを死守する姿に何とか応えたい、何とか励ましたいと誰もが願った
あの試合、結果的には負けてしまったあの試合が、今日の勝利に繋がったと
思わずいは入られません。それほど素晴らしく心に響いた一体感でした。

試合後のヒーローインタビューでみせた
屈託の無い少年のような笑顔もまた、松坂投手の魅力。
これほどの投手を間近でみることが出来て、本当に光栄です。

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