【 投了図・80手目△6六角 】
本日、行なわれています第76期順位戦のうち
「鬼の棲みか」B級1組/9回戦に西の怪童・糸谷哲郎八段が登場。
ここまで順位戦開幕から無傷の7連勝と独走態勢を築く糸谷八段は
関西将棋会館にて関西の新若大将・斎藤慎太郎七段と後手番で対戦。
上図80手までで見事勝利を飾りました。
【 下図は10手目△2ニ飛 】
本局に勝利をおさめれば
最終戦を待たずに来期のA級昇格が決まる大一番で
生粋の居飛車党かつ力戦の勇者たる糸谷八段は、何と
「坂田流向かい飛車」を投入。。居飛車の力戦ではなく
力戦振り飛車での勝利目指します。
【 投了図・80手目△6六角 】
斎藤七段は前期の棋聖戦挑戦者で
言わずと知れた関西期待のイケメンホープでありますが
充実の糸谷八段は攻守に強さをみせつけると、最後は華麗に
「詰めろ逃れの詰めろ」をかけて斎藤七段を投了に追い込み
値千金の勝利をものにしました。
終局時刻は午後9時26分。
この結果、開幕からの連勝を「8」に伸ばした糸谷八段が
一流棋士の証・A級昇格を文句なしで決めました。
奨励会時代より、その才能と個性で一目置かれる存在だった
糸谷八段は稲葉陽八段、豊島将之八段、村田顕弘六段とともに
「関西若手四天王」と称され、将来を嘱望されてきましたが
その期待に違わぬ成長を続け、ついにA級に到達。
一昨年の稲葉八段、昨年の豊島八段に続く3年連続のA級棋士誕生は
いよいよ本格的な「四天王」時代到来を強く、印象づけます。