初防衛を目指す豊島将之王位に
木村一基九段が挑戦する、第60期王位戦7番勝負。
ここまで6局を消化し、ともに譲らず3勝3敗。
いよいよ決着となる運命の最終戦/第7局が、明日より
東京都・千代田区「都市センターホテル」にて開幕。。
豊島王位の今期ここまでの成績は34戦24勝10敗(.706)。
春の名人戦から3タイトル戦連続出場中で、名人戦は開幕4連勝で
同世代のライバル・佐藤天彦名人(当時)を圧倒し見事奪取に成功。
しかし、続く棋聖戦では最強の挑戦者・渡辺明三冠の前に完敗を喫し
初防衛に失敗、ニ冠後退となりました。
しかし、天下統一を狙う29歳の王者は立ち止まることなく
王座戦こそ挑戦者決定戦で敗れたものの、同じく木村九段と争った
竜王戦挑戦者決定三番勝負を制し、広瀬章人竜王への戦挑戦権獲得。
また、将棋界に新年の訪れを告げる王将戦の挑戦者決定リーグでも
開幕戦で久保利明九段を完勝で下し、会心の白星発進を決めました。
対します、木村九段の今期ここまでの成績は
26戦14勝12敗(.538)。順位戦はA級で開幕2連敗。
「攻め駒を責めさせたら日本一」と賞される受け将棋は天下一品。
手厚い受けが、いつの間にか攻撃の起点となっている独特の感覚と
卓越した技術は成熟の時を迎え、7度目の挑戦となるタイトル戦で
悲願の初戴冠へ、鍛えの入った勝負師は静かに闘志を燃やします。。
【 王位戦/第1局 】
7月3日(水)-4日(木)
愛知県名古屋市「料亭 か茂免」にて
戦型は「横歩取り」
99手までで、先手・豊島王位が勝利。
【 投了図・99手目▲2四歩 】
【 第2局 】
7月30日(火)-31日(水)
北海道札幌市「京王プラザホテル札幌」にて
戦型は「相掛かり」
118手までで、後手・豊島王位が勝利
【 投了図・118手目△7一歩 】
【 第3局 】
8月8日(木)-9日(金)
福岡県福岡市「大濠公園能楽堂」にて
戦型は「矢倉」
118手までで、後手・木村九段が勝利
【 投了図・118手目△5八成桂 】
【 第4局 】
8月20日(火)-21日(水)
兵庫県神戸市「中の坊瑞苑」にて
戦型は「相掛かり」
285手までで、先手・木村九段が勝利
【 投了図・285手目▲8三銀不成 】
【 第5局 】
8月27日(火)-28日(水)
徳島県徳島市「渭水苑」にて
戦型は「角換わり」
131手までで、先手・豊島王位が勝利
【 投了図・131手目▲6一飛 】
【 第6局 】
9月9日(月)-10日(火)
神奈川県秦野市「元湯 陣屋」にて
戦型は「相掛かり」
119手までで、先手・木村九段が勝利
【 投了図・119手目▲6五金 】
「木村九段完勝、決着は最終局へ」
7月に開幕した将棋界の「夏の風物詩」は
タイトルを争うにふさわしい両者が激戦を繰り広げながら
秋も深まる明日からの最終戦で、ついに決着の時を迎えます。。
豊島王位が初防衛を達成するのか
木村九段が悲願の初戴冠を成し遂げるのか。。
運命の大一番をぜひ、お見逃しなく。