最後に底力。。第４２期女流名人戦/第５局「里見女流名人完勝、輝く７連覇達成」
フルセットにつれこむ熱戦となった
第４２期岡田美術館杯女流名人戦が本日、ついに決着。
第５局を１１８手までで勝利で飾った里見香奈女流名人が
今シリーズの対戦成績を３勝２敗とし、見事７連覇を達成しました。
開幕前の下馬評では里見女流名人を押す声が圧倒的でしたが
しかし、いざ番勝負が始まると女流将棋の第一人者・清水市代女流六段が
開幕戦/第１局、カド番に立たされた第４局を鍛えの入った将棋でものにし
伝統あるタイトル戦を大いに盛り上げました。
本日の最終戦/第５局も、シリーズの流れとしては互角。。
心情的には清水女流六段に勝って欲しい。。という声がそこかしこで
聞かれるなど、むしろ清水女流六段に追い風が吹いているようにさえ
感じられましたが。。
皮肉にも、最終戦だけはこれまでの両者の対局で多く見られた
振り飛車に構えた里見女流名人が先に仕掛け、清水女流六段が応戦するも
終盤は大差となり、清水女流六段の渾身の粘りを空しく。。という展開に。
ここ数年のタイトル戦での中では
一番、奪取のチャンスが大きかったように思われた
清水女流六段にとっては、本当に残念な結果となりました。
女流棋戦と平行して奨励会三段リーグでも孤軍奮闘を続ける
里見女流名人は不調説も囁かれた今シリーズの最後の最後で、底力を発揮。。
さすがの強さをみせつけ、７連覇に自ら花を添えました。
今シリーズの中継ブログで拝見するお姿は心なしか痩せ細ってみえ
個人的には体調が気になっていましたが、本局の画像はどれも凛とし
新緑が芽吹くような生命力としなやかな美しさに溢れたものばかりで
ますます、里見女流名人のファンになりました。
