初防衛を目指す豊島将之棋聖に
渡辺明二冠が挑戦する、第90期棋聖戦5番勝負。
今現在の頂上決戦となった注目の番勝負が
明日、兵庫県洲本市「ホテルニューアワジ」にて
いよいよ開幕の時を迎えます。。
豊島棋聖の前期成績は55戦35勝20敗(.636)。
棋聖戦で羽生善治棋聖(当時)をフルセットの末に下し
5度目のタイトル挑戦でついに、悲願の初戴冠を達成すると
続く王位戦も奪取に成功、瞬く間にニ冠王となりました。
さらにはA級順位戦でも圧巻の6連勝スタートを飾り
8勝1敗の好成績で見事優勝、 名人挑戦権を獲得します。
自身初となる最優秀棋士賞も受賞した
充実の前期の勢いそのままに、今期ここまでの成績は7戦全勝。
「春の本場所」名人戦では宿命のライバル・佐藤天彦名人(当時)を
4連勝のストレート勝利でねじ伏せ、問答無用の名人奪取を成し遂げ
名実ともに、将棋界天下統一の最前列へと躍り出ました。
対します、渡辺ニ冠の前期成績は
50戦40勝10敗(.800)。順位戦はB級1組で12戦全勝。
春先から連勝に連勝を重ねると、将棋日本シリーズの優勝を皮切りに
年が明けると、ともに圧勝で王将奪取、棋王防衛に成功しニ冠を保持。
順位戦も1期でのA級復帰を決め、羽生世代の次の時代の絶対王者は
自慢の豪腕を振りかざし、完全復活を強烈に印象づけました。。
今期もここまで6戦全勝と豊島棋聖同様に絶好調をキープ。
8大タイトルのうち、ふたりで五冠を維持する両者の戦いは
誰がどうみても現在の将棋界の頂上決戦となりました。
気になる両者の対戦成績は
ここまで17戦して、渡辺ニ冠が12勝5敗と大きくリード。
現在も3連勝中と、時代の寵児を突き放しに掛かります。。
対局開始は午前9時。
両者はどこまでも深く完成度の極めて高い研究将棋で
相手を木っ端微塵に吹き飛ばすような圧倒的な勝ちっぷりで白星を量産。
今回の番勝負でもハイレベルな構想と攻防が披露されること間違いなし。。
歴史を揺るがす番勝負の実現に、おのずと胸が高まります。