前人未到の１１連覇を目指す羽生善治棋聖に
豊島将之八段が挑戦する、第８９期棋聖戦５番勝負。
ここまで２局を消化し、１勝１敗イーブン。
勝者がタイトルに王手をかける正念場の第３局が、明日
静岡県沼津市「沼津倶楽部」にてその幕を開きます。。
羽生棋聖の今期ここまでの成績は１３戦５勝８敗（．３８５）。
開幕黒星スタートとなった棋聖戦は続く第２局で積極策を採用。。
気合が指し手に乗り移った逆転勝利で番勝負をタイに戻しました。
しかし、棋戦戦/第２局の３日後に迎えた大一番
第７６期名人戦/第６局では、佐藤天彦名人に力戦を仕掛けるも
名人の懐深い指し回しの前にカド番を凌げず、２勝４敗の成績で
無念の敗退が決定、悲願の名人奪還は叶いませんでした。。
春先は連勝スタートと快調な滑り出しでしたが
２勝１敗とリードして臨んだ名人戦/第４局を完敗で落としから
調子は一気に下降線を辿り、精彩を欠いた内容で黒星を積み重ね
公式戦５連敗と出口の見えない泥沼でもがき苦しむ羽生棋聖。。
連敗を止めた棋聖戦/第２局は大きな白星ではあったものの
事実上、豊島八段のうっかりで勝負は決しており、率直に言って
現在の調子も不透明な印象は拭えず、後手番で臨む明日の第３局は
今シリーズだけでなく、今期の今後を占う正念場となりました。。
対します、豊島八段の今期ここまでの成績は
１７戦１２勝５敗（．７０６）。順位戦はＡ級で開幕戦白星発進。
来週の水曜日（４日）には菅井竜也王位に挑戦する王位戦も開幕。
奨励会の頃より、常に将来を嘱望されてきた秀英は、２８歳の今
大きな成果を手に入れるべく、充実の時を過ごします。。
第２局はうっかりでの敗戦とはいえ
豊富な研究量で現代将棋の最先端を切り開くエキスパートが
後に引きずる印象も理由も全く見当たらず、目指すはもちろん
悲願の初タイトル戴冠あるのみ。
純然と、迷いなく
先手で迎える第３局に必勝を期します。
気になる両者の対戦成績は
ここまで２４戦して、羽生棋聖の１３勝１１敗。
第３局の先手は、豊島八段。
「横歩取り」、「角換わり」の２大エースが出番を待ちますが
戦型選択は後手番の羽生棋聖の出方次第となりそうです。。
果たして
タイトルに王手をかけるのは羽生棋聖か、豊島八段か。。
両者にとっての正念場となる棋聖戦/第３局は必見です。
