【 投了図・94手目△7七桂不成 】
本日、午前10時より全国ネットの生中継にて行なわれました
日曜午前のお楽しみ第67回NHK杯将棋トーナメントの2回戦
魅惑の注目カード「森内俊之九段-藤井聡太四段」の一戦は
上図94手までで、後手・藤井四段が勝利。
将棋界に一時代を築いた永世名人資格保持者・森内九段と
これからの将棋界を担う15歳の神童・藤井四段の初手合いは
森内九段の先手で初手▲7六歩~△8四歩~▲6八銀の出だしから
将棋の看板戦法であり両者得意の「矢倉」戦となりました。
【 下図は22手目△6ニ飛 】
早々と飛車先を突き「早囲い矢倉」を目指した
森内九段に対して、藤井四段は後手の急戦策「右四間飛車」を投入。
序盤の駆け引きから居玉のまま「矢倉囲い」を完成させた森内九段は
上図から次に飛車先の歩を突き合わせ、仕掛けを開始します。。
【 下図は42手目△6五同桂 】
しかし、駒組みでリードを奪った藤井四段はすぐに押し返すと
戦力を集中させた起点の6筋からの仕掛けが気持ちよく決まり
攻防の主導権を握りました。。
【 下図82手目△2九馬 】
森内九段は何とかアヤを求めますが
藤井四段は落ち着いた指し回しでつけ入る隙を与えず。。
ジワジワと確実に、森内玉への包囲網を狭めていきます。。
【 投了図・94手目△7七桂不成 】
最後は藤井四段の指し手には目を向けず
一点を見つめ、心と頭に何かを思い浮かべていた
森内九段は読まれる秒をいくらか聞いてから、淡々と
全てを悟ったかのように投了の意思を告げました。。
プロ入り後初の連敗を喫した翌日の対局となった
藤井四段は見事な完勝で森内九段から白星を飾り
連敗を2でストップ。
盛り上がるというよりは、何か
一つの儀式、形式美をみたような後味を残しつつ
次なる戦いに向け、神童はその先を見据えます。。