大一番。。明日より、第29期竜王戦7番勝負/第6局開幕

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初防衛を目指す渡辺明竜王に
丸山忠久九段が挑戦する、第29期竜王戦7番勝負。

ここまで5局を消化し、渡辺竜王が3勝2敗とリード。
通算11期目となる防衛に王手をかけて迎える第6局が
明日より、山梨県甲府市「常磐ホテル」にて開幕。。

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渡辺竜王の今期ここまでの成績は
26戦15勝11敗(.577)。順位戦はA級で2勝3敗。

自らが告発した三浦弘行九段の「将棋ソフト不正疑惑」により
シリーズ開幕直前に、異例の挑戦者変更となった今回の竜王戦。
告発のきかっけとなった10月3日に行なわれた三浦九段との
A級/4回戦以降、らしさを欠き不安定な成績が続く渡辺竜王は
竜王戦でも第3局までは1勝2敗と黒星が先行。。

思いもよらない苦しい出だしとなりましたが、しかし
ここを落とすとカド番立たされる、正念場の第4局で底力を発揮
後手番で勝利を飾り番勝負を振り出しに戻すと、続く第5局も連勝。。
じっと玉を固めながら相手が動いたところで鋭くカウンターを決める
本来の勝ちパターンも取り戻し、復調を強く印象付けました。

年明けに三浦九段の出場停止処分が解ける
「不正疑惑」の方は進展がないまま、時間だけが過ぎていきますが
虎の子のタイトル・竜王防衛へ、渡辺竜王にすでに迷いは一切無し。

完全に流れを己のものとして迎える明日からの第6局は
無敵の9連覇を達成した第一期竜王時代のムードで覆われます。

一方、絶好の出だしから勝負どころで痛恨の連敗。。
逆にカド番に立たされた丸山九段の今期ここまでの成績は
31戦15勝16敗(.484)。順位戦はB級1組で2勝6敗。
夏に行なわれた
竜王戦決勝三番勝負で三浦九段に1勝2敗で敗れた丸山九段は
以降、順位戦を中心に手痛い黒星を重ね本調子ではありませんが
それでも、三浦九段の挑戦権剥奪により巡ってきた竜王戦挑戦の
大チャンスをプロの勝負師として前向きにとらえ、ものの見事に
序盤でリードを奪う理想的な展開で番勝負はスタート。。

その多くが強行姿勢で「不正有り」を前提とする中
トップ棋士として唯一、三浦九段を擁護する発言をしたことで
告発者の渡辺竜王との対立概念を生み出し、多くの将棋ファンの
共感と支持を獲得、番勝負への追い風としましたが。。

しかし

勝てばタイトルに王手のかかる第4局を「一手損角換わり」で
先手で迎えた仕切り直しの第5局を「横歩取り」でそれぞれ落とすと
これまでの流れは一変し、あれほど活性化していた潮目も消滅。。

この流れで迎える明日からの第6局で
得意戦法を外して力戦系の将棋で勝負に出るとすれば
それは森内俊之九段か三浦弘行九段。。

自らの美学に殉ずることを厭わない孤高の天才
丸山九段はだからこそ、最も拘る形での勝負を挑むはず。。

そして、それは過去2回の竜王戦同様に
渡辺竜王の思う壺であると、思わざるを得ませんが。。

果たして、丸山九段の切り札は。。
プライドとともに、超一流の勝負術が試されます。。

棋譜中継はこちら

気になる両者の対戦成績は
ここまで29戦して、渡辺竜王が18勝11敗とリード。

第6局の先手は渡辺竜王。
戦型は丸山九段の「一手損角換わり」が本線。
変化するにしても、丸山九段次第となりそうです。

渡辺竜王が怒涛の3連勝で防衛を果たすのか
丸山九段がカド番を凌ぎ、フルセットにもつれ込むのか。。
いわくつきの竜王戦はいよいよクライマックスを迎えます。

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