【 投了図・147手目▲7ニ角 】
昨日、決着をみました
注目の第29期竜王戦7番勝負/第3局は
上図147手までで、先手・丸山九段が勝利!
渡辺竜王の意表の「四間飛車」投入から
居飛車vs振り飛車の「相穴熊」となり、対局開始から
丸っと1日半、駒が一度もぶつからずにひたすら駒を組む
「千日手」含みの超持久戦となった本局。。
【 下図は102手目△4六歩 】
しかし、渡辺竜王が機敏に仕掛けて敵陣に馬を作ると
それまでのジリジリとした流れが一変、激しい攻防戦に。。
上図の辺りでは渡辺竜王の方が優勢かと思いましたが。。
【 下図は109手目▲4五角 】
「これは先手が勝ちになりましたか」(佐藤康光九段)
その数手後
丸山九段が飛車との交換で手にした角を攻守に利かせて
4五の地点に打ち込むと、棋譜中継のコメント欄には
上記の文字が表示されました。。
その後もバチバチと火花散る攻防が最後の最後まで
繰り広げられましたが、「激辛流」のシビる一手で掴んだ
丸山九段は流れを手放すことなく、見事勝利をものにしました。
終局時刻は午後7時47分。
ともに1分将棋に突入した死闘を制した丸山九段が
番勝負を2勝1敗とリード。。
出場停止となった三浦弘行九段の無念をも背負うかのような
殺気と気迫、そして百戦錬磨のしたたかさを番勝負で随所に
漲らせながら丸山九段は竜王奪取にひた走ります。。
【 投了図・136手目△9五金 】
同じく昨日、東京・将棋会館にて行われました
第24期大山名人杯倉敷藤花戦3番勝負の開幕戦
「里見香奈倉敷藤花-室谷由紀女流二段」の第1局は
上図136手までで、後手・室谷女流二段が勝利!
初手から▲2六歩~△3四歩~▲2五歩の出だしで
後手の振り飛車を誘った里見倉敷藤花。
室谷女流二段が「中飛車」に構えると
里見倉敷藤花は持久戦模様の駒組みから「左美濃」を完成。
さらに「高美濃囲い」に組み替えましたが、少し凝り過ぎた
印象が残りましたでしょうか。。
さらに里見倉敷藤花は「銀冠」へとシフトしますが
囲いに取り込んだ形となった角を捌くことなく開戦となると
室谷女流二段が9筋の端を基点に猛攻を仕掛け、圧倒。。
大事な開幕戦で見事な勝利を飾りました。
室谷女流二段は
対里見倉敷藤花戦4局面にして嬉しい初白星。
念願のタイトル奪取へ、爽やかに王手をかけました。
一方の里見倉敷藤花は
今期開幕から続く無敗の連勝記録が「14」でストップ。
カド番にして後手番で迎える第2局に巻き返しを図ります。。