久しぶりに棋戦優勝も飾り絶好調の藤井九段。
番勝負をこなしつつ徐々に調子を上げてきた羽生三冠。
将棋界の中心軸「羽生世代」にあって
今期苦戦しながらも高いレベルで結果を出す両者とは
対照的に、夏以降、調子を崩し黒星が目立つ郷田王将。
羽生三冠と熾烈なタイトル争い、名勝負を演じてきた
佐藤九段と森内九段の両雄は大きく負け越した前半戦。。
では、「羽生世代」が誇る「4人の名人」の
残るひとり、丸山九段の今シーズンは。。
ここまで17戦して9勝8敗(.529)。
順位戦は「鬼の棲みか」B級1組で1勝3敗。
辛うじて白星が一つ先行しますが、順位戦は負け越し
やはりトータルでは不本意なシーズン前半戦となりました。
丸山九段にとって一番痛かったのは、何と言っても
4年ぶりの挑戦権獲得を目指した第29期竜王戦の
決勝三番勝負での敗退。。
三番勝負開幕戦を快勝で飾ったものの
続く第2局、勝負の第3局を逆に完敗で落とし
残念ながら、挑戦権獲得はなりませんでした。。
長年に渡り独自の研究を重ね愛用し続ける
「角換わり」に代表されるように、強い拘りと美意識のもと
誤解を恐れず、言い訳もせず、美学に殉ずることも厭わない
丸山九段はまさに孤高の天才。。
個性的で華やかな「羽生世代」は太陽のイメージですが
丸山九段に限っていえば、常に月がイメージされます。
秋は月の栄える季節。
静かに、青いに光で将棋界を照らして欲しい。。
丸山九段の巻き返しを期待しています。