【 投了図・106手目△5七角成 】
昨日決着をみました
注目の第57期王位戦7番勝負/第2局は
上図106手までで、後手・羽生王位が勝利。
戦型は「相矢倉」。
中盤から積極的に仕掛ける木村八段に対して
「矢倉囲い」を完成し自陣を安定させてから反撃に出た
羽生王位が終盤戦を圧倒。。見事な完勝を飾りました。
事前準備がものをいう、研究将棋全盛のご時勢に則り
中盤の押したり引いたり、終盤のねじり合いが売り物だった
「相矢倉」も最近はどちらかに形勢が一方的に振れた終盤が多く
土俵際でのうっちゃりやドラマチックな大逆転といった将棋は
とんとお目にかかれなくなった気がします。。
しかし、どちらかが飛行機が滑走路を飛び立つような
右肩上がりのきれいな形勢図を描いて勝つというのは
多くの棋士が理想とする「初手から一本の線でつながったような」
美しく、目に優しい作品が描き出されたとも言えるわけで
現代将棋の質の高さ、完成度の高さを同時に感じさせます。
王位戦はこれで1勝1敗の振り出しに。
8月からの番勝負中盤戦が実に楽しみであります。