初防衛を目指す中村太地王座に
関西の新若大将・斎藤慎太郎七段が挑戦する
第66期王座戦5番勝負。
東西の精鋭同士の対戦となった将棋界の秋の陣は
ここまで4局を消化し、ともに譲らず2勝2敗のイーブン。
いよいよ明日、決着となる最終戦/第5局が山梨県は甲府市
「常盤ホテル」にて、運命の幕を開きます。。
中村王座の今期ここまでの成績は
20戦12勝8敗(.600)。順位戦はB級2組で開幕5連勝中。
今シリーズはまさかの開幕2連敗を喫し、いきなりカド番に立たされる
苦しい出だしとなりましたが、土壇場で底力を発揮し第3局から2連勝。
さすがの勝負強さでカド番を凌ぎ、最終戦までこぎつけました。
対します、斎藤七段の今期ここまでの成績は
30戦20勝10敗(.667)。順位戦はB級1組で5勝2敗。
2度目のタイトル挑戦となった今シリーズは、開幕戦から臆することなく
持ち味を存分に発揮し、会心の連勝スタート。充実の内容はこのまま一気の
タイトル奪取をもイメージさせましたが、しかし、中村王座の執念の前に
二度の王手は跳ね返され、勝負は振り出しへと戻されました。。
ここまでの番勝負の流れでみると、明らかに
連勝で波に乗る中村王座に追い風を感じますが、しかし
詰将棋で鍛え抜かれた終盤力と、そこにつなげる中盤の読みと構想は
間違いなく一級品で、将棋にブレを感じさせない斎藤七段が一発勝負の
最終戦で勢いに飲まれたり、簡単に崩れる姿は想像できず、明日の大一番は
名勝負を連発してきた今シリーズの決着にふさわしい大熱戦が予想されます。
気になる両者の対戦成績は
ここまで7戦して、中村王座の4勝3敗と拮抗。
あらためて振り駒で決まる手番も勝負の鍵となりそうです。
中村王座が怒涛の3連勝でタイトル防衛を果たすのか
あるいは、斎藤七段が勝利を飾り初戴冠を成し遂げるのか。
決着の大一番をぜひ、お見逃しなく!