本日行われました
第5期女流王座戦挑戦者決定戦
「甲斐智美女流王位-伊藤沙恵女流初段」は
126手までで、後手・伊藤女流初段が勝利!
見事、女流王座戦の挑戦権を獲得しました。
伊藤女流初段、おめでとうございます。
伊藤女流初段は今回が初の女流タイトル挑戦。
挑戦する相手は、かつて奨励会でともに腕を磨いた
加藤桃子女流王座。
思い返せば4年前。
伊藤女流初段は加藤王座と一緒に
奨励会員として第1期女流王座戦に出場。
センセーショナルな快進撃を続け、女流将棋界に留まらず
その名を将棋界に知らしめました。
ライバル対決に勝利した加藤女流王座は
女流将棋の第一人者・清水市代女流六段との決勝5番勝負を
フルセットの激闘の末、見事制し初代女流王座の栄冠を手にしました。
あれから4年。
ふたりの存在に刺激を受けたのか
女流将棋界でほぼ無敵を誇る里見女流名人が奨励会に編入。
さらに、奨励会入会からわずか4年で二段昇段を果たした超大器
西山朋佳奨励会二段が「女性奨励会員」の話題を独占。。
タイトル獲得により、愛らしいルックスと性格が知れ渡り
一躍、女流将棋界のスターとなった加藤女流王座とは対照的に
伊藤女流初段はもっとも地味な存在に。。
地道に腕を磨き続けた奨励会も
一年前、昇段を果たせずひっそりと退会。。
言葉一つを飲み込み、女流棋士への転身を決断しました。。
それから一年後
今だ奨励会で腕を磨きながら
すでに女流タイトル5期を誇るトップ女流棋士としての
地位も不動のものとした加藤女流王座と、挫折を乗り越え
棘の道を這い上がってきた伊藤女流初段が因縁の舞台で激突。。
同じ時代に同じ夢を持ち
それぞれの宿命を背負って別の道を歩む両者の再会は
ドラマティックでありますが、ここは勝負世界。
サイドストーリーは意味を持たず
強い者だけが生き残るからこそ、美しく、夢中になれる。
加藤女流王座と伊藤女流初段の
それぞれが信じる将棋が余すところなく表現される
熱いシリーズとなることを心より願いつつ、その結末を注視します。