【 投了図・102手目△3ニ金打 】
王位戦/第3局、そして羽生善治九段の対局で大いに盛り上がった
昨日の将棋界では、第78期A級順位戦/2回戦の屈指の好カード
「渡辺明三冠-佐藤天彦九段」も東京・将棋会館にて実現。。
結果は、上図102手までで
後手・渡辺三冠が見事勝利を飾りました。
【 下図は28手目△2ニ角 】
「矢倉」調の力戦模様の進行から
迎えた上図の局面で、渡辺三冠は3三に居た角を
手損覚悟で2二の地点に引き下げ、手番を渡しますが
この手が文字通りの手損となる、痛恨の疑問手に。。
一手の得を活かし
機敏に仕掛けた佐藤九段が中盤の主導権を握ります。
【 下図は76手目△5五角 】
しかし、今期ここまで勝率.800(15戦12勝3敗)
将棋界統一の覇権を争う豊島将之ニ冠以外に黒星を許さない
充実の渡辺三冠は簡単には土俵を割らず、さすがの見切りで
自慢の腕力を見せつけたのが、上図の一手。。
飛車取りにかまわず、角を天王山5筋の位に迫り出し
ここが勝負と攻め合いを求め、終盤戦の幕を開くと。。
【 投了図・102手目△3ニ金打 】
渡辺三冠が先手の猛攻を凌ぎ切り
上図の局面をみて、佐藤九段は無念の投了を告げました。
終局時刻は午前0時5分。
公私共に親交の深い佐藤九段との激戦を見事制した
渡辺三冠が順位戦開幕2連勝を飾りました。。
一方、名人奪還を期す佐藤九段は開幕2連敗。
盟友対決ははっきりと明暗を分けました。。