【 投了図・１１４手目△６六飛 】
羽生竜王の勝利で幕を閉じた名人戦/第３局で大いに盛り上がった
昨日、北海道は札幌市で行なわれました第２５期女流王位戦５番勝負
「里見香奈女流王位－渡部愛女流二段」の注目の開幕戦/第１局は
上図１１４手までで、後手・渡部女流二段が大逆転で勝利。
【 下図は１０７手目▲３ニ銀 】
３月に年齢制限により奨励会を退会。
全身全霊を懸けて挑んだ「女性棋士」の夢が残念ながら潰えて以来
本局が初のタイトル戦登場となった里見女流王位は吹っ切れたように
凛とした清々しいオーラを身に纏い再スタートの対局に臨みました。
戦型は得意の「中飛車」で中盤まで確実にリードを奪いましたが
しかし、上図の局面でまさかの事件が北の大地で発生します。。
代えて▲２三香なら
明確に後手玉は寄っており、先手勝利で揺るぎませんでしたが
里見女流王位は手持ちの銀を３二の地点にタダ捨てする痛恨の錯覚。。
この手に詰みはなく
形勢の針はこの瞬間に先手勝勢から後手優勢へと大きく振れました。。
【 投了図・１１４手目△６六飛 】
見守る関係者、ファンが騒然となる中
ここ数年でメキメキと頭角を現し初のタイトル挑戦権を獲得した
北海道帯広市出身の期待の星☆渡部女流二段は、千載一遇で訪れた
この大チャンスを逃すことなく、キッチリと先手玉を追い込むと
上図の局面で、里見女流王位は無念の投了を告げました。
波乱の幕開けとなった女流王位戦。。
第２局は今月２２日（火）、兵庫県姫路市「夢乃井」にて。
渡部女流初段は運も味方につけた大きな白星をぜひ勢いにかえて。。
しかし、里見女流王位も当然のことながらこのまま黙ってはおらず
シリーズの今後がより楽しみとなった札幌決戦の結末となりました。
