5連覇を目指す渡辺明棋王に
千田翔太六段が挑戦する、第42期棋王戦5番勝負。
ここまで2局を消化し
ともに終盤の逆転劇で1勝1敗のイーブン。
勝者がタイトルに王手をかける正念場の第3局が
明日、新潟県新潟市「新潟グランドホテル」にて
開幕の時を迎えます。。
渡辺棋王の今期ここまでの成績は
40戦25勝15敗(.625)。順位戦はA級で6勝3敗。
年明けからの成績は7勝2敗で現在公式戦3連勝中。
昨年12月に
三浦弘行九段の代役で出場した丸山忠久九段の挑戦を受けた
第29期竜王戦をフルセットの末に制し、竜王防衛に成功。
棋王戦には二冠維持とともに永世棋王の称号が掛かります。
自ら積極的に関与した週刊文春の独占告白により
取り返しのつかない大事件となった将棋ソフト不正冤罪事件が
大きく揺れ動く中で行なわれた竜王戦ではらしくない不安定な
内容の将棋も多々見られましたが、冤罪が確定した年明けからは
吹っ切れたのか、覚悟を決めたのか本来の切れ味と豪腕が復活。
A級順位戦では
名人挑戦権を獲得した稲葉陽八段に唯一の黒星をつけ
最終戦では居飛車の本格正統派・行方尚史八段を下し
納得の連勝で締め括り、来期の序列3位を確保。
その間に棋王戦/第2局で劣勢を跳ね返す逆転勝利を飾り
番勝負をタイに戻し、明日の第3局へ気勢が上がります。。
対します、千田六段の今期ここまでの成績は
59戦45勝14敗(.763)。順位戦はC級1組で7勝2敗。
対局数、勝利数は全棋士中1位。勝率は同2位。
今期、大ブレークを果たした22歳の新鋭は
しかし、年明けの公式戦は6勝5敗とペースダウン。
あらためて三番勝負となった今シリーズもここからが
真価を問われる正念場となりました。
気になる両者の対戦成績は
開幕戦が初手合いとなり、ここまで1勝1敗。
第3局の先手は千田六段。
正統派の渡辺竜王と力戦派の千田六段の対戦は
開幕戦が「角換わり」、第2局が「矢倉」とともに
相居飛車での勝負となりました。
冤罪事件も着々とクライマックスに向かう最中
その渦中にある渡辺棋王と千田六段は、果たして
どのような将棋を披露してくれるのか。。
いろいろな意味で注目が集まる
棋王戦/第3局をぜひ、お見逃しなく。。