竜王戦/第4局・一日目「渡辺竜王は待ちの一手。。封じ手は丸山九段」
【 一日目終了図・39手目▲1六歩 】
本日、鹿児島県で行なわれました
注目の第29期竜王戦7番勝負/第4局・一日目は
上図39手目の局面で、丸山九段が次の手を封じて
明日へ指し掛けとなりました。
【 下図は33手目▲8八玉 】
戦型は丸山九段拘りの十八番「4手目一手損角換わり」。
二枚銀を戦場に並べる好形を築いた丸山九段が飛車を引き
先手に手番を渡すと、渡辺竜王は「矢倉囲い」を完成させて
専守防衛に徹し、午後からはパスの応酬に。。
出来れば相手から仕掛けて欲しい丸山九段ですが
玉形を手厚く固めた待ちの将棋は渡辺竜王の得意とするところ。。
焦らして相手が動いたところで豪腕一閃、鋭利なカウンターこそが
渡辺竜王本来の勝ちパターンだけに本局はまずまずとみているはず。
さて、丸山九段の封じ手は何か。。
先手の標的になりそうな左の桂馬を活用する
△3三桂では次に△2一飛車と回っても響きは薄そうなので
銀を自陣に引き戻して手番を渡す△3三銀の方が勝りそう。
先手陣に圧力をかけるならば
現時点では飛車が不在の8筋を決める△8五歩も自然な一手で
歩を突き越すよりも先に、飛車を戻す△8一飛もありそう。。
プロ棋士の予想では他に△6五歩も有力とのこと。
飛車先の歩を突き合せるからには、後手は宣戦布告。。
丸山九段の激辛な攻めはぜひ拝見したいですが、しかし
ここで攻めたら先手の術中にはまりそうな気もします。
端攻めを見せる△9ニ香も含めて、候補手はどれも有力。
また「封じ手」によってその後の争点と展開が違ってくる
手の広い、丸山九段にとっては実に考え応えのある局面から
明日の二日目はスタート。。開始直後から目が離せません。