第７５期Ａ級順位戦/最終戦「羽生三冠、名人挑戦成らず」

2017/2/25 2017/2/26 羽生世代

本日、東京・将棋会館にて行われています
「将棋界の一番長い日」第７５期Ａ級順位戦の
最終戦/９回戦・一斉対局。

プレーオフ進出の可能性を残す羽生善治三冠は
本局に来期のＡ級残留が懸かる屋敷伸之九段と対戦中。

【　下図は３９手目▲２四同銀　】

羽生三冠の先手で「矢倉」模様の出だしから力戦調に進行。。
羽生玉は居玉のまま開戦を迎える激しい展開となりました。

【　下図は７６手目△３七角成　】

屋敷九段が先に踏み込み羽生玉を追い込みますが
腰を落として凌いだ羽生三冠が上図の局面で手番を握り
いよいよ攻守交代。。

残り時間も少なくなる中
持ち駒豊富な羽生三冠はここで手を止め慎重に
読みを入れ直します。。

【　下図は７８手目△３三同玉　】

しかし、▲３三桂成～△同玉と進むと
先手の指し手が急激に難しくなり、形勢は混沌。。
難解で複雑な終盤戦突入となりましたが（２３時２０分）。。

【　投了図・８６手目△４四玉　】

羽生三冠は後手玉を捉えることは出来ず。。
上図の局面をみて、無念の投了を告げました。

終局時刻は午後１１時５１分。
この結果、羽生三冠は６勝３敗で全日程を終了。

この時点でまだ対局中だった
広瀬八段の結果を待たずして名人挑戦の目は潰え
２００８年度の第６６期名人戦から続けて来た大記録
名人戦連続出場は「９」でストップ。。。

終局から３０分程後に決まった
森内九段のＡ級陥落とともに「羽生世代」ファンにとっては
切なさとともに節目を感じる「一番長い日」となりました。