戦いすんで

第5期女流王座戦5番勝負/第6局「加藤女流王座、防衛成る」

本日、東京・将棋会館の特別対局室にて行われました
第5期リコー杯女流王座戦5番勝負の決着戦/第6局は
106手を持ちまして、後手・加藤女流王座が勝利。。

3勝2敗1分の成績で番勝負を制し
見事、女流王座防衛を果たしました。

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奨励会時代から因縁浅からぬ両者が
別々の道を歩み始めてから「最初の」タイトル戦顔合わせとなり
開幕前から個人的にも楽しみにしていましたが、期待に違わぬ熱戦の末
加藤女流王座が勝利を手にする、予想通りの結末に。。

判官贔屓というわけではありませんが
実績と知名度で劣る伊藤女流二段をどちらかというといえば
応援していたというのが正直なところ。。

しかし、完全実力制の階級社会である将棋界において
特に番勝負での番狂わせはまず起こりえず、今回の番勝負を振り返ってみても
フルセットを飛び越えた間違いなく接戦ではあったものの決定的な部分では
やはり、加藤女流王座が少しずつ勝っていたような印象が残ります。

同形模様の出だしとなった第6局も
伊藤女流二段が得意とする力戦仕様の「相矢倉」を
加藤女流王座が受けて立った上で、厳しく寄せ切っての勝利で
余韻が後を引く、あらためて一級品の強さを強さを感じました。

自分の形を持っていることが強味であり弱味ともなった
伊藤女流二段ですが、その実力は女流のトップクラスにあることに
疑いの余地は全くなく、悔しさを糧に精進を重ねていつの日かまた
タイトル戦の舞台に姿を現して欲しいと願わずにはいられません。

両者の宿命が交差した最初の番勝負が終わりを告げ
また、次のドラマに向けて見えない歯車が動き出す。。
納得と切なさの残る、美しい決着となりました。

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