【 投了図・134手目△3七銀 】
名人戦/第5局に王位戦・白組プレーオフと
注目の大一番が行なわれた昨日の将棋界ですが
女流将棋界でも第29期女流王位戦の第3局が
九州は福岡にて行なわれました。
女流五冠を保持する第一人者の里見香奈女流王位に
今、最も勢いのある渡部愛(わたなべ まな)女流二段が挑戦する
注目の番勝負はここまで1勝1敗のイーブン。
勝者がタイトルに王手をかける注目の第3局は
上図134手までで、後手・渡部女流二段が見事勝利を飾りました。
【 下図は66手目△6六金 】
里見女流王位は得意の「位取り中飛車」を投入。
居飛車の渡部女流二段が「銀冠穴熊」の堅陣を敷くと
里見女流王位も格調高く「高美濃囲い」を完成。。
双方、駒が組み上がると
渡部女流二段が天王山・5筋の位で歩をぶつけ
いざ、開戦となりました(46手目△5四歩)。。
女流将棋らしい、強気な攻め合いとなりますが
上図で渡部女流王位は金をタダ捨てして飛車先を開く
自らに気合を入れるようなド派手一手で攻勢に出ます。。
【 投了図・134手目△3七銀 】
終盤戦は渡部女流二段の独壇場。
将棋界最強の腕力を誇る里見女流王位を向こうに回し
堂々と撃ち合いを制し、会心の勝利をものにしました。
この結果
今シリーズの対戦成績を2勝1敗とした
渡部女流二段が追い風を心地よく背に受けながら
初のタイトル戴冠に王手をかけました。