ついに決着。。明日は第76期A級順位戦プレーオフ/決勝「羽生竜王-稲葉八段」

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第76期A級順位戦対戦表

歴史と伝統の晴れ舞台、名人戦挑戦権を懸けて
史上最大、6名の棋士で争われてきた第76期A級順位戦の
パラマス式プレーオフが明日、いよいよ決着の時を迎えます。。

<第76期A級順位戦プレーオフ/決勝>

羽生善治竜王-稲葉陽八段

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決勝戦を戦うのは
番付がものをいうパラマス式の恩恵を受けた上位のふたり
準決勝から登場の羽生竜王と、決勝が初戦となる稲葉八段。

羽生竜王の今期ここまでの成績は
52戦30勝22敗(.577)。順位戦は6勝4敗。
プレーオフは準決勝で豊島将之八段を相手に完勝を飾り
明日の決勝戦へ駒を進めました。

羽生竜王今期成績一覧

三冠を保持して迎えた今シーズンは
6月の棋聖戦から4タイトル戦連続出場を果たすも
棋聖戦で見事10連覇を達成した後、続く王位戦、王座戦は
若手相手に無念の敗退、一冠後退となりました。

しかし、7年ぶりの登場となった
「冬の本場所」竜王戦では過去2回、辛酸を舐めさせられた
宿敵・渡辺明竜王に完勝につぐ完勝で気持ちよく竜王奪取に成功。
この瞬間、前人未到空前絶後の金字塔「永世七冠」が達成されました。

2月にはその偉業とこれまでの功績が認められ「国民栄誉賞」を受賞。
大きな結果を残し今シーズンは一区切りかと思われましたが。。しかし

「将棋界の一番長い日」A級/最終戦・一斉対局を首位で迎えた
久保利明王将と豊島将之八段がそろって敗れ、名人挑戦権のゆくえは
6勝4敗で並んだ6名の棋士による前代未聞のプレーオフへと突入。。

一足お先に全日程を消化し、最終戦は抜け番だった
羽生竜王にもタナボタ的にプレーオフ出場権が巡ってきました。

A級/最終戦だけでなく
この時期恒例の竜王戦ランキング戦にも不参加の羽生竜王にとって
3月は事実上のオフシーズンとなっていましたが、巡ってきたチャンスが
竜王とともに奪還は悲願である拘りのタイトル・名人への挑戦権とあって
のんびりムードから一転、鬼の勝負師・羽生竜王は全開モードへ。。

ここまで通算獲得数は99期。
記念の100期目を全棋士の憧れ、名人戦で飾るべく
まずは準決勝で豊島八段に大局観に違いをみせつけ、一蹴。。
明日の決勝戦もモチベーションはマックスで、必勝を期します。

対します、今期の名人戦挑戦者・稲葉八段の
今期ここまでの成績は44戦26勝18敗(.591)。
順位戦は終盤に怒涛の4連勝で追い上げ6勝4敗。

「関西若手四天王」の盟友にしてライバルの
豊島八段、糸谷哲郎八段に比べるとキャラクター的には
地味な印象の稲葉八段ですが、その実力は一歩も引けを取らず
「横歩取り」に代表される研究将棋の最前線を切り開きます。。

前期のA級では初参戦初優勝の快挙を達成。
同世代のライバルである佐藤天彦八段に挑んだ名人戦では
2勝4敗の成績で惜しくも敗れるも、随所に才能の片鱗をにじませ
大舞台で得た悔しさと手応えを大きな糧として、狙うはもちろん
2年連続の名人挑戦あるのみ。

物静かな「関西の太陽」は闘志を胸に
最先端の将棋で羽生竜王との大一番に臨みます。

気になる両者の対戦成績は
ここまで5戦して、羽生竜王の3勝2敗と拮抗。。

果たして、明日の大一番を制し
佐藤名人の前に姿を現すのはどちらの棋士か。。
「春の本場所」はもう目の前、刮目あるのみです!

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