長考の封じ手も、悩ましきは先手かも。。

名人戦/第4局・一日目「右玉の佐藤名人、長考の封じ手」

【 一日目終了図・53手目▲2六飛 】

2017y05m16d_222816477

本日、岐阜県にて行なわれました
注目の第75期名人戦7番勝負/第4局・一日目は
上図53手目の局面で、後手・佐藤名人が次の手を封じて
決着の明日、二日目へと指し掛けに。

規定の一日目終了時刻(午後6時30分)を迎えても
佐藤名人はすぐには「封じ手」の意思を示さず長考へ。。

後手の仕掛けに先手が反発し、開戦の機運が高まる中で
稲葉八段が狙われた3筋の桂頭を飛車で受けた自然な一手に
佐藤名人は実に1時間8分の大長考の末、終局予定時刻から
48分が経過した午後7時18分にようやく次の手を封じて
一日目は終了となりました。

さて、佐藤名人の「封じ手」は何か。。

名人が長考に耽ったということは
それだけ難解な局面であることに間違いありませんが
しかし、必ずしも形勢不利を自覚しての長考ではなく
むしろ後手の方が模様が良く、有利を意識した上での
万全には万全を期した長考だったようにも感じます。。

なので「封じ手」の本命は
最も自然で紛れのない、3筋の歩を突き出す△3六歩。
以下、▲同飛に△3八角が厳しい一手でしょうか。。

他には△1三桂や△2五歩も候補として挙がりますが
むしろ気になるのは、わずか7分の考慮で飛車を浮かし
手番を渡した稲葉八段の想定と構想。。

現状ではやや後手有利に思いますが、果たして
明日二日目はどのような結末が待っているのか。。
実に興味深く、楽しみであります。

スポンサーリンク
konline
konline
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>