本物の値打ち

今泉健司四段、 フリークラスからC級2組へ昇級

今泉健司四段(43歳)が、11月17日(木)に行われた第58期王位戦予選(対畠山鎮七段戦)に勝ちました。その結果、直近の対局が30局で20勝10敗(勝率0.667)となり、「フリークラスからC級2組への昇級規定」の”良い所取りで、30局以上の勝率が6割5分以上であること”を満たし、フリークラスからC級2組に昇級を決めました。

【今泉四段のコメント】

幸運でした。編入試験の時と同じで、自分の力以上のものが働いた。将棋の神様っているんだなと思った。素直に本当にすごくうれしい。名人をめざせる場所に立てたので可能性のあるかぎりもっと強くなって頑張りたい。

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昨日、我らの大将・今泉四段が見事、フリークラス突破に成功!
来期からの順位戦C級2組参戦が決定し、拠点のfacebookでも
祝福の声で溢れかえり、久しぶりに大いに盛り上がりました。

プロ編入試験突破から二年。
当時の熱狂と興奮は今も鮮明に脳裏と心に残りますが
あの時は達成感というよりも「完結した」との想いが
本当に強かったのを思い出します。

例えば
志望校に合格したり、希望の会社に就職したり、結婚したり。

人生の節目や門出が、その人の実はゴールであって
達成感は喪失感に変わり、ふと、どうしていいか分からない
目指していた場所の風景をみて途方に暮れる。。

そんなことは、いくらでもある話。

プロ編入試験突破が決まった時
「手紙やメールではダメだ、直接会っておめでとうございますと
言わなければダメだ」と思ったのは、素直に感動したこと以上に
幸運にもご縁を頂けた今泉四段との、ここがゴールなのだという
思いが正直、自分の中にあったからこそ。

夢の「四段、プロデビュー」を果たした今泉四段には
ここから先、更なる過酷なイバラ道が待っているはず。。
心より応援しながらも、そう思って見てきたこの二年。

しかし、何も変わらなかった。

今泉四段はあの時の今泉四段のまま。
常に明るく、前向きな今泉四段のままでした。

アマチュア将棋界で無敵の存在に押し上げ
編入試験突破の原動力となった「中飛車」が今も絶対のエースで
居飛車と振り飛車の垣根が限りなく低くなった現代の将棋界では
異質に思えるほど戦型選択の幅の狭い今泉四段。

最近は将棋ソフトの普及に伴い
より攻撃的な将棋が幅を利かせる中、とことん相手の面倒をみる
重厚で古風な受け将棋もまた今泉四段の生き様と重なります。

決して器用とは言えないのかも知れない。
しかし頑固に、多くの勝負、そして多くの仲間との出会いと別れを
繰り返すうちに、いやというほど鍛えこまれて染みこんだ指し手には
一つの嘘もなく、生き馬の目を抜くプロの世界でも通用したと。

つまり、全てが本物でした。

あらためてプロとなった理由と価値を自らの実力で証明して
来期より順位戦に姿を現す、今泉四段。

今泉四段ならばきっとさらなる高みへたどり着けるはず!
まずはおめでとうございます。参りました。

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