初防衛を目指す、斎藤慎太郎王座に
永瀬拓矢叡王が挑戦する、第67期王座戦5番勝負。
将棋界の秋の風物詩が、明日より
神奈川県秦野市「元湯 陣屋」にて開幕の時を迎えます。
斎藤王座は現在26歳。
奈良県奈良市のご出身で、畠山鎮七段門下。
今期ここまでの成績は10戦6勝4敗(,600)。
順位戦はB級1組で開幕3連勝中。
詰将棋で鍛えた正確な終盤力と独特の大局観を武器とする
居飛車の本格派は前期、中村太地王座(当時)と名勝負を展開。
フルセットの熱戦の末に見事、初タイトル奪取を達成しました。
端正な甘いマスクと穏かな物腰で
特に女性ファンから熱烈な支持を集める関西の新若大将は
さらなる飛躍の地固めに、虎視眈々と初防衛を目指します。
対します、挑戦者は
次世代のオンリーワン・永瀬叡王。
5日(木曜日)に27歳の誕生日を迎える永瀬七段は
神奈川県横浜市のご出身で、安恵照剛八段門下。
今期ここまでの成績は25戦16勝9敗(.640)。
順位戦は同じくB級1組で1勝3敗。
他の若手とは一線を画す、独特の勝負論と将棋観で
特別な存在感とともに、全く予想できない未来を常に予感させる
次世代のオンリーワンは、春の叡王戦でその実力を遺憾なく発揮。
高見泰地叡王(当時)を開幕4連勝のストレート勝利で圧倒して
3度目のタイトル挑戦で爽やかに、初戴冠を成し遂げました。
王座戦の挑戦者決定戦では
今をときめく豊島将之名人を下し、堂々の挑戦権獲得。
狙うはもちろんニ冠獲得、その先には天下統一をも視野に捉えます。
ともに奨励会の頃より音に高く、将来を嘱望されてきた
秀英同士のタイトル戦は、今後の将棋界の勢力地図を占う意味でも
重要にして注目の番勝負。まずは大事な開幕戦へ双方気合が入ります。
対局開始は午前9時より。
恵まれた才能と圧倒的な努力に裏打ちされた最先端の研究将棋は必見。
若き秀英の真っ向勝負をぜひ、ご堪能ください。