通算100期目のタイトル防衛を目指す羽生善治竜王に
優駿・広瀬章人八段が挑戦する、第31期竜王戦7番勝負。
ここまで2局を消化し、羽生竜王が会心の2連勝。
早くもシリーズの流れが決まる正念場となった第3局が
明日より、茨城県鹿嶋市「鹿島神宮」にて開幕。。
羽生竜王の今期ここまでの成績は
32戦17勝15敗(.531)。順位戦はA級で3勝1敗。
佐藤天彦名人に挑戦した春の名人戦は2勝4敗で完敗。
続く棋聖戦では豊島将之八段(当時)にフルセット末、敗れ
無念の陥落、一冠後退となるなど、今期前半は調子が上がらず
将棋の内容も安定を欠く、苦しいシーズンとなった羽生竜王。。
しかし、熱い夏となった8月からは連勝が続き上昇気流に乗ると
虎の子のタイトルとなった竜王戦の開幕と同時に、エンジン全開。
開幕戦、第2局ともに完勝を飾り、最高のスタートを切りました。
とりわけ、後手番をブレイクした第2局の白星は大きく
先手で迎える明日からの第3局を制すれば、シリーズの流れは
羽生竜王がほぼ、手中におさめたと言っても過言ではないはず。
対します、広瀬八段の今期ここまでの成績は
31戦23勝8敗(.742)。順位戦はA級で3勝1敗。
羽生竜王とは対照的に
春先から好調をキープし、夏場には11連勝を記録。
竜王戦開幕直前には羽生竜王から公式戦で連勝を飾り
大いに気勢をあげた広瀬八段でしたが。。
しかし、タイトル戦の舞台はあまりに勝手が違ったか
それまでの自信は消え失せ、消極的な指し回しの末に連敗と
羽生竜王への苦手意識さえもイメージさせる、厳しい船出に。。
竜王戦/第1局の直後には豊島ニ冠に
第2局の直後には渡辺明棋王にそれぞれ勝利をおさめており
調子自体は高いレベルでの好調を維持しており、まずは一つ
悪い流れを断ち切るきっかけが欲しいところ。。
後手番な上に、落とすとカド番に立たされる
早くも土俵際に追い込まれて挑む第3局は、必勝あるのみ。
スーパーエリート・広瀬八段の真価が問われます。
気になる両者の対戦成績は
ここまで25戦して、羽生竜王が17勝8敗とリード。
羽生竜王が3連勝でタイトル防衛に王手をかけるのか
あるいは広瀬八段が踏ん張り、待望の初白星を飾るのか。。
注目の竜王戦/第3局をぜひ、お見逃しなく。