振り向いたのは、たぶん

【 投了図・103手目▲4一金 】

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昨日、囲碁将棋チャンネルにて放送されました
第41期女流王将戦の挑戦者決定トーナメント/1回戦に
前年度を持って女流棋士を引退した竹俣紅女流初段が登場。
3月20日に収録された石本さくら女流初段との一戦に敗れ
本局が現役最後の一戦となりました。

棋譜はこちら

個人的には、竹俣女流初段の引退は
将棋界にとって大きな節目となる出来事だったと思っています。

ここ数年、「将棋がブーム」と言われますが
その火付け役が、藤井聡太七段と加藤一二三九段であったことは
誰がどうみても明らかなところ。

結局、加藤九段が地上波の番組にでまくり、際立つ個性が認知され
藤井七段の対局が連日のようにニュースや新聞で報道されたことで
将棋が広く一般世間に興味を持ってもらえたことが全てに思います。

で、興味を持ってネットをみてみると
ほとんどのタイトル戦が解説付きで、しかも無料でライブ中継される上に
対局の内容が分からなくても、棋士の食事やちょっとしたエピソードを共有し
楽しんだり共感したりする、ささやかな文化も成熟している。

しかし、ネットオリジナルという世界も多くなった今でも
将棋界はまだ、ネットは後追いかつ新規のお客様の受け皿に留まり
既存のテレビやメディアから莫大な影響と恩恵を受ける業界であると
実感せざるを得ません。。

竹俣女流初段はそのメディアに対応できる
藤井七段や加藤九段、そして羽生九段に匹敵する可能性を秘めていると
個人的にはずっと思っていただけに、悲しい言い方ですがこのタイミングで
将棋界に見切りをつけられたことに、残念という以上に危機感が募ります。。

竹俣女流初段の今後の人生の幸せを願わずにはいられませんが
そこはあまり心配なくて、むしろ試されるのは明らかに将棋界の方。。
世間の信用を得てお金を引っ張ることの大変さは、これからも続きます。

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