2015年、41歳で悲願の「四段、プロデビュー」を果たした
個人的にもずっと応援させていただいております、今泉健司四段。
プロ4年目の今シーズンはNHK杯を舞台に
神童・藤井聡太七段、A級棋士・深浦康市九段を連破するなど
印象的な活躍であらためて、その実力と存在感を示します。
そんな今泉四段の新著が、明後日の水曜日にいよいよ発売。。
その名も、「自由自在! 中飛車の新常識 」
今回も、今泉四段の強力ない相棒であります
中飛車をテーマにした最新の戦術書となりました。
これは楽しみ☆
中飛車は、今も隆盛にある「ゴキゲン中飛車」を中心に
昔から現在に至るまでプロの将棋でも、またアマの将棋でも
頻繁に採用される、振り飛車の中心的戦型であり戦法。
その分、定跡や変化は多岐に渡り整備されていますが
力戦派の今泉四段が主戦に据えるのは、「中飛車左穴熊」。
はっきり言って相当の地力がないと指しこなすことの難しい
奥が深く、実践的なセンスや勘が試される戦法となります。。
今泉四段は典型的な終盤型の先生ですので
序盤にリードを奪っての逃げ切りや、振り飛車から攻めることを
前提にはしておらず、分れの局面まではとにかく均衡を保ちながら
たとえ半手のリードを許しても、終盤でまくってみせるというのが
今泉流の将棋であり、勝ちパターン。。
プロ入り直後は
ほぼ中飛車一本の戦型選択の狭さが懸念されましたが
実際には、戦型の狭さこそが今泉四段の最大の武器であり
相手の研究を受け止めながら、さらにその上を行く切り返しで
勝利を重ねる今泉四段の強かさと、研究の深さには感動を覚えます。
言い換えれば、今泉四段はそれだけ「中飛車」を知り尽くし
今なお進化を遂げていることの証明であり、新書への期待も高まります。
私も前著の「プロ合格の原動力! 今泉の勝てる中飛車」で勉強し
実戦で試しましたが、駒を組み上げてからの構想や仕掛けが難しく
だからこそ考え応え、指し応えがある印象を持ちました。
中飛車は攻守のバランスが良く
受けるだけでなく、中央からの仕掛けと捌きも爽快な魅力的な戦型。
そこに今泉流の鍛えの入ったエッセンスが今回はどのように調合されるのか
今泉四段の実戦譜を拝見する時の参考にもある、待望の新著をぜひ購入して
あらためて中飛車と今泉四段の将棋を研究いたします。