初防衛を目指す中村太地王座に
関西の新若大将・斎藤慎太郎七段が挑戦する
将棋界の秋の陣・第66期王座戦5番勝負。
ここまで3局を消化し、斎藤七段が2勝1敗とリード。
タイトル奪取に王手をかけて迎える再びの大一番/第4局が
明日、新潟県南魚沼市「温泉御宿 龍言」にて開幕。。
中村王座の今期ここまでの成績は
17戦10勝7敗(.588)。順位戦はB級2組で開幕4連勝中。
まさかの連敗スタートとなった王座戦はカド番で迎えた第3局で踏ん張り
まずは一つ星を返し、明日の第4局へと繋ぎました。
それでもまだ負けたら終りの厳しい状況に変わりはなく
王座戦/第3局後の公式戦も豊島将之ニ冠、菅井竜也七段と
年下のライバルの前に手痛い連敗を喫し、気勢も上がらず。。
しかし、華麗な経歴と爽やかな外見とは裏腹に
強く真っ直ぐな攻めと絶対に諦めない終盤の粘りを信条とする
中村王座は貪欲に己の勝利のみを欲する勝負の鬼。。
窮地に立たされれば立たされるほど真価を発揮し
研ぎ澄まされた本能で敵の急所を躊躇なく抉ろうとするその姿は
他の誰よりも、羽生善治竜王の姿が重なります。
明日の大一番も、もちろん真っ向勝負。
泥仕合も厭わず、なりふり構わず白星を奪いに行くはず。。
対します、斎藤七段の今期ここまでの成績は
28戦19勝9敗(.679)。順位戦はB級1組で4勝2敗。
居飛車の本格派で、詰将棋で鍛えた終盤力が魅力の
斎藤七段は番勝負を重ねるごとに、その評価を高めるばかり。
第3局こそ敗れたものの、その実力に疑いの余地はありません。
慌てず騒がず、ジワジワと包囲網を狭めていく
終盤の寄せはため息が出るほどに、冷淡にして美しく高貴。。
遅かれ早かれタイトルを手にすることになるであろう25歳の逸材が
今シリーズで戴冠を実現したとしても、全く不思議はありません。
気になる両者の対戦成績は
ここまで6戦して、3勝3敗のイーブン。
明日の先手は中村王座。
果たして、連勝で番勝負を振り出しに戻し最終戦までもつれ込むのか
あるいは斎藤七段が後手番で勝利を飾り、初タイトル奪取となるのか。。
仕切り直しにして運命の大一番
王座戦/第4局をぜひ、お見逃しなく。