勢い、そのままに。。

攻守に万全。。第89期棋聖戦/第1局「豊島八段、完勝発進」

【 投了図・99手目▲6ニ金 】

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本日、決着をみました
注目の第89期棋聖戦5番勝負/第1局は
上図99手までで、先手・豊島八段が勝利。

棋譜中継はこちら

戦型は「角換わり相腰掛銀」の最新形。
後手番ながらも積極的に仕掛けた羽生棋聖に対して
豊島八段は沈着冷静、正確無比な指し回しでつけ入る隙を与えず
終盤で一気に形勢を引き寄せ、見事な完勝を飾りました。

最後も羽生棋聖に投了を急かす様に
後手の駒を根こそぎ獲ってやると言わんばかりの厳しい寄せで
強さと勢い、そして充実ぶりを余韻として存分に残した豊島八段が
悲願の初タイトル奪取へ、最高のスタートを切りました。

ここ数年は高い勝率をキープするだけでなく
早見え早指しでの圧倒的な勝ち方が目につく豊島八段にとって
今回のシリーズは、自他共に認めるタイトル奪取の最大のチャンス。

7月までもつれ込むと
菅井竜也王位に挑戦する第59期王位戦7番勝負も開幕するだけに
ひ弱さの消えた28歳の秀英は王座戦を6月の3戦で決着をつけるべく
強かにして抜かりなく、勝利のみを追求します。。

一方の羽生棋聖は元気なく、これで公式戦5連敗。。
カド番に立たされて迎える大一番・名人戦/第6局を前にして
佐藤天彦名人と同世代にしてタイプのよく似た豊島八段の前に
2日前に行なわれた王位戦挑戦者決定戦に続き主戦の「角換わり」で
往復ビンタを食らったショックの大きさは、想像に難くありません。。
それでも続く今後の正念場へ、不安はさらに募ります。。

現在の両者の調子がそのまま反映された結果となった棋聖戦/第1局。
第2局は16日(土)、東京都港区「グランドニッコー東京 台場」にて。
わずか10日のインターバルの間に、特に羽生棋聖の調整ぶりが気になります。。

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