激しい攻めの将棋で、普段の勉強には将棋ソフトを活用し、弱点を消すことに力点を置く。「けっこう自分が終盤で間違えていたことも分かったし、いい手を逃していたり、頑張って指されると勝ちきるのが大変だと気づいたので、時間を残すようになりました」と話す。
新春1月7日に開幕を控えます伝統の棋戦
第67期王将戦7番勝負の挑戦者に名乗りを上げた27歳の秀英
豊島将之八段の記事が本日、毎日新聞(地方版)に掲載されました。
我が地元・愛知県は一宮市のご出身である
豊島八段は現在、兵庫県尼崎市在住とのこと。。
記事に併せて掲載された写真の表情は、飄々さの中に
確かな手応えと静かな自信をしっかりと感じさせます。
将棋界初の平成生まれのプロ棋士に17歳でなって以来
常に毎シーズン、高い勝率を安定して残し続ける豊島八段ですが
不思議とタイトルには縁が無く、また一流棋士の証となるA級昇格も
佐藤天彦名人、稲葉陽八段と同世代のライバルに先を越されました。
かつては月の半分以上を研究会に費やし
居飛車、振り飛車問わず最先端の研究を日々積み重ねきた
現代将棋の申し子は、どこか器用貧乏なイメージもありましたが
しかし、将棋ソフトとの研究に軸足を移したここ数年で一気に覚醒。
前期は棋戦優勝とA級昇格を同時に果たし、悲願のタイトル戴冠への
最後の殻を突き破り、足場を固めました。。
インタビューの中で
豊島八段は同世代の活躍について
自分との戦いというか、自分がどうなっていくかに集中しています
とコメント。
また、最近の好調さについては
変にきちょうめんというか、局面がよく分からないまま進んでいくのが嫌だったんですけど、何となく、どちらがいいかの判断が昔よりつくようになった。手を読む力や、王様を詰ます力は横ばいだと思うけど、形勢判断が正確にできるようになってきているのが強くなっているところかな
と、自己分析。
実績を積み、自信を持って挑む自身4度目のタイトル戦は
くしくも7年前、若干20歳でタイトル初挑戦を果たした
王将戦で再び久保利明王将に挑む豊島八段。
27歳になった秀英が
今も変わらず振り飛車党党首をつとめる久保王将を相手に
どのような将棋を披露し、結果をもたらすのか。。
将棋界に新年の訪れを告げる
王将戦が今から実に、楽しみであります。