優勝者が将棋ソフトの代表と番勝負を行なう
前期よりスタートした画期的な棋戦・叡王戦。
明日は、今期の第2期叡王戦の決勝三番勝負
「佐藤天彦名人-千田翔太五段」の第2局が
東京都港区「迎賓館和風別館 游心亭」にて
決戦の時を迎えます。。
開幕戦を制し優勝に王手をかけたのは、佐藤名人。
今期ここまでの成績は34戦28勝6敗(.765)。
昨日、新鋭の佐々木勇気五段に敗れ棋王戦敗退が決定。
名人に続く今期二つ目のタイトル獲得は叶いませんでしたが
だからこそ叡王戦で優勝を飾り、さらなる箔をつけたいところ。
その先に見据えているのは、もちろん
「名人vs将棋ソフト」という究極の公式戦実現。
28歳にして将棋界の顔となった佐藤名人にとっては
望むところの対戦であり、モチベーションも最高潮。。
先手で迎える明日の第2局で爽やかに優勝を狙います。
一方、開幕戦を落としカド番立たされた千田五段。
今期ここまでの成績は42戦34勝8敗(.810)。
順位戦はC級1組で5勝1敗。
年度末の風物詩
第42期棋王戦の本戦トーナメントで見事、優勝。
自身初となるタイトル挑戦権獲得に王手をかけており
今期一大旋風を巻き起こす千田五段はいよいよ収穫期に。。
(棋王戦はベスト4以上は2敗失格ルールが適用され
敗者復活組の佐々木五段とあらためて決勝二番勝負を戦いますが
本戦優勝の千田五段は1勝のアドバンテージを持ちます)
将棋界屈指の将棋ソフト通として知られ
将棋ソフト同士の対局を熱心に観戦、研究すると同時に
自らの対局の研究パートナーとしても活用している千田五段は
まさにAI時代の最前線を体現する時代の申し子。
ある意味で、誰よりも将棋ソフトとの公式戦がふさわしく
ご本人も当然ながらその実現に燃えているはず。。
まずは後手番の第2局を凌いで
最終戦に望みをつなげたいところであります。
【 投了図・108手目△3八金打 】
先週の日曜日(4日)に沖縄で行なわれた第1局は
上図108手までで、佐藤名人の完勝。
千田五段が見たこともない序盤の進行を披露するも
佐藤名人が「さすがは名人」と思わず唸る切れ味鋭い指し回しで
終盤戦を圧倒した、あまりにも刺激的だった第1局を受けて迎える
明日の第2局も大きな期待と注目が集まります。
気になる両者の対戦成績は
意外にも第1局が初手合いで、第2局が2度目の対戦。
対局開始時刻は午前10時。
戦型予想は難しく、力戦派の千田五段の作戦が注目されます。
佐藤名人が連勝で優勝を決めるのか。
千田五段がカド番をしのぎ、最終戦までもつれこむのか。
優勝の懸かった大一番、第2局をどうぞお見逃しなく!