三浦九段の将棋不正疑惑に渡辺竜王が初言及…「三浦さんを処分してほしいとは言っていない」
日本将棋連盟は31日、所属棋士を対象とした報告会を開き、三浦弘行九段(42)のコンピューターソフト不正使用疑惑を議題として意見交換した。終了後、渡辺明竜王(32)=棋王=が取材に応じ、今回の問題について公の場で初めて言及した。
10月12日に連盟から出場停止処分を受けた(12月31日まで)三浦九段は、挑戦者として同15日開幕の竜王戦7番勝負に出場することが決まっていた。複数の報道では、タイトル保持者として迎え撃つ立場だった渡辺竜王が自ら主導し、三浦九段の処分を連盟側に強く進言したと伝えられてきた。
これに対し、当の渡辺竜王は「三浦さんを処分してほしいとは全く言っていないですし、ファンの皆さんや棋士の間にも本意とは違う形で間違って伝わってしまっています」と否定。また「(三浦九段を処分しないなら)竜王戦は指さない(出場しない)。タイトルを剥奪されても構わない」などと発言したとされることについても、事実ではないとした。
三浦弘行九段の将棋ソフト不正使用疑惑に端を発して
竜王戦挑戦権剥奪、年内の公式戦出停止処分へと発展した
一連の問題に関して、その告発者と思われた渡辺明竜王が
昨日、スポーツ報知の取材に応じたとのこと。
その中で、これまで伝えられていた
「三浦九段が挑戦者なら竜王戦には出場しない」との発言は
事実でないと否定。また、「三浦九段の処分」もして欲しいとは
全く言っていたいと完全否定。。
もともと三浦九段の不正を疑う棋士は総じて
「確固たる証拠は無い」ことを明言し「対局時に感じた違和感」を
根拠としていたにも関わらず、「不正あり」派の確信を担保したのは
告発者が渡辺竜王であり、渡辺竜王の強い要請で開催されたという
極秘会合の参加者が谷川浩司九段、羽生善治三冠、佐藤康光九段に
佐藤天彦名人という将棋界の中心人物であったからこそのはず。
今回、渡辺竜王が全面対決の姿勢を自ら否定したことで
事件はいよいよグレーの色合いを強めつつ落としどころを探る
そんなシナリオが徐々に鮮明になってきました。
事実、三浦九段の二度目の反論文以降
目にするコメントや記事は二番煎じか出がらしばかりで
当事者である将棋連盟、三浦九段は沈黙を貫きながら
静かに、時の流れを待っているのが現在の状況。
連盟が設置した調査委員会が明確に白黒つける
報告書を作成する可能性もあるにはありますが、しかし
現実的に確定し次なる展開として目を向けるべきなのは
年明けからの三浦九段公式戦復帰以降に思われます。
暦はもう11月。
新年までの二ヶ月などあっという間に過ぎてしまうわけで
果たして、そこで何が起こるのか。。
まだA級順位戦での「羽生三冠-三浦九段」も残っており
盤上での再会、そこでの対話の実現を個人的には望みます。