銀河と迷路

第65期王将戦/第5局「郷田王将圧勝。。タイトル防衛に王手」

【 投了図・105手目▲6八金 】

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本日、決着をみました
第65期王将戦7番勝負/第5局は
上図105手までで、先手・郷田王将が勝利。

対抗形の「相穴熊」となった本局で
序盤からじっくりと丹念に読みを入れて指し進めた
郷田王将がほぼ完璧な内容で完勝を飾り、タイトル防衛に
堂々の王手をかけました。

しかし、それにしても
こんなにもいともたやすく「穴熊」が崩されるとは。。
しかも横の揺さぶりではなく、上空から押さえ込まれて
ほとんど終盤戦もなく、終局を迎えることになろうとは。。

もちろん
郷田王将の構想、終盤力が見事だったわけですが
気になるのは、羽生名人の状態というか胸の内。。

終始、好戦的な姿勢を貫くも
全く粘りの利かない形で事実上の中押し負けを喫するとは
不撓不屈の勝負師・羽生名人らしくありません。。

そうなった要因の一つに、間違いなく
直前まで行われていた海外遠征の影響があったはず。

いくら海外慣れしているとはいえ
旅から戻れば気持ちは高揚しているでしょうし、時差や余韻が
いかに羽生名人といえども、残っていない訳がありません。

この1ヶ月でアメリカ、イギリス、ロシアを訪問。
しかもロシアからの帰国は本局開幕の数日前という
極めて異例のスケジュール。。

羽生名人が海外滞在中に
王将戦/第5局に向けての対策を練っている姿は想像できず
同じく開幕直前にスイスから帰国し、同じような内容で敗れた
第1局目と合わせて、そのモチベーションが大いに気になるところ。

果たして、羽生名人はどこへ向かい
何を手中におさめようとしているのか。。

これまではほぼイコールで結ばれていたはずの
羽生名人と将棋界のベクトルに差異が生まれている。。
そんな予感を抱かずにはいられない、伝統の王将戦となりました。

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