名人戦/第4局・一日目「豊島ニ冠、決断の角打ち。。佐藤名人が封じ手」
【 一日目終了図・73手目▲1六角 】
本日、行なわれました注目の大一番
第77期名人戦7番勝負/第4局・一日目は
上図73手目の局面で佐藤名人が次の手を封じて
明日の二日目へ指し掛けになりました。
戦型は「角換わり相腰掛銀」
名人奪取に王手のかかる本局でも積極的に仕掛ける豊島ニ冠に対して
玉を早々と戦地から避難させた佐藤名人は、「千日手」の筋へと誘い
充実の挑戦者を揺さぶります。
しかし、大一番の圧力にも名人の揺さぶりにも動じることなく
46分の長考の末に、豊島ニ冠が果敢に「千日手」を打開した
決断の▲1六角に対する、果たして佐藤名人の封じ手は何か。。
一目、ここで一本△8六歩の突き捨てが筋に見えますが
攻守のバランスを重視する手堅い佐藤名人の棋風からすると
角に狙われた3筋の歩を守る△4三銀が本命でしょうか。。
ただ、先に8筋で突き捨てを入れたとしても
3筋の歩を無条件で渡す訳にはいかず、△4三銀は必須で
その直後に豊島ニ冠が手番が渡りますが、ここで先手が目指すのは
後手玉が遠のき遊び駒となった飛車の活用で、どこかで6九飛と回って
いよいよ、いざ開戦となる展開が予想されます。。
明日は決着の二日目
形勢は互角に思われますが「封じ手」からの数手から目が離せず
しっかりと読みを入れ合い覚悟を決めた、両雄の構想と指し回しが
実に楽しみであります。