「封じ手」からの数手、動くのは。。

名人戦/第3局・一日目「果てなき読み合い。。豊島二冠、長考の封じ手」

【 一日目終了図・65手目▲4五歩 】

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本日、岡山県にて行なわれました
注目の第77期名人戦7番勝負/第3局・一日目は
上図65手目の局面で、豊島二冠が次の手を封じて
明日の二日目へと指し掛けになりました。。

名人戦/第3局の棋譜はこちら

戦型は「角換わり相腰掛銀」
同形模様の進行から、豊島二冠が飛車を4筋に合わせると
すかさず佐藤名人がその4筋の歩を突き合わせ、仕掛けを開始。。

しかし、直後に歩交換が成立すると両者は自陣に手を戻し
長考を繰り返しながら、じっくりと間合いを計り合います。。

流れの中で、飛車を元居た8筋に戻した豊島二冠が
手持ちの角を自陣に打ち込み形を決めた(64手目△2二角)
次の瞬間、佐藤名人が再び争点の4筋の歩を突き合わせたところで
封じられた、豊島二冠の「封じ手」は果たして何か。。?

先手の言い分を聞いて同銀と取っていては
いかにも味気ない後手にとって、最も自然な一着は
打ち込んだ角のライン上で銀を捌く、△5五銀左。

他にめぼしい候補はなく
例えば△3三銀と歩を突きたてられた銀を自陣に引くと
先手も▲7七桂と跳ね、玉のコビンをケアして不満なし。。
かといって△8五歩もここでは不急の一手に思われ、やはり
△5五銀左からいざ勝負が大本命の展開でしょうか。。

△5五銀左なら
以下、▲同銀~△同角に▲4四角の合わせが成立するので
佐藤名人にとっても、望むところの進行に思われます。。

一日目の午後から
両者は時間を使ってしっかりと読みを入れ合いましたが
ここまでは想定内の進行だった可能性が高く、形勢は互角。
「封じ手」からの数手で、どちらが違いを作り出すのか。。
決着の明日二日目は実に興味深く、楽しみであります。

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