６連覇を目指す渡辺明棋王に
次世代のオンリーワン・永瀬拓矢七段が挑戦する
将棋界「年度末の風物詩」第４３期棋王戦５番勝負。
ここまで２局を消化し１勝１敗のイーブン。
あらためて仕切り直しとなる注目の第３局が、明日より
新潟県新潟市「新潟グランドホテル」にて開幕。。
渡辺棋王の今期ここまでの成績は
４４戦１９勝２５敗（．４３２）。順位戦はＡ級で４勝６敗。
今期は春先から低調な成績に甘んじ、プロ入り初の負け越しが決定。
通算１２期目の防衛を目指した第３０期竜王戦では
羽生善治二冠の前に完敗に完敗を重ね、あっさりと竜王位を失うと
Ａ級順位戦でも最終戦で因縁の相手・三浦弘行九段に殴り倒され完敗。
８年守ったＡ級棋士の座からも陥落と、散々なシーズンを過ごします。
本筋を深く掘下げ、手堅い駒組みを好む居飛車の本格派で
相手が前に出たところを強烈なカウンターパンチ一発で沈めてきた
「羽生世代」の次の時代の覇者たる所以は今の渡辺棋王からは窺えず
淡白でブレまくる終盤戦に、今後への不安が募ります。。
泥沼からの脱出への特効薬は、一にもニにも白星あるのみ。
最後の砦となった棋王防衛に全力投球する以外、もう道はありません。
対します、永瀬七段の今期ここまでの成績は
５０戦３９勝１１敗（．７８０）。順位戦はＣ級１組で８勝１敗。
シリーズ初白星を飾った棋王戦/第２局から公式戦４連勝中。
高い志と圧倒的な研究量に裏打ちされた
独特の将棋観と勝負論で他の若手とは一線を画し、異彩を放つ
永瀬七段にとって今回の番勝負は初タイトル戴冠の大きなチャンス。
青色吐息の渡辺棋王の急所を躊躇なくえぐり、息の根を止める相手に
永瀬七段以上の適役は見当たらないとも言えるのかも。。
気になる両者の対戦成績は
ここまで８戦して、渡辺棋王が６勝２敗とリード。
明日の先手は渡辺棋王。
相性の良さを手番の利を活かして白星を飾り
何とか先にタイトルに王手をかけたいところですが。。
シリーズの流れが決まりそうな
勝負どころの棋王戦/第３局をぜひお見逃しなく。。
