6連覇を目指す羽生善治王座に
関東のプリンス・中村太地六段が挑戦する
将棋界秋の陣・第65期王座戦5番勝負。。
ここまで2局を消化し、中村六段が2連勝。
悲願の初タイトル奪取へ王手をかけて迎える大一番
第3局が明日、新潟県南魚沼市「温泉御宿 龍言」にて
いよいよ運命の幕を開きます。。
羽生王座の今期ここまでの成績は
31戦17勝14敗(.548)。順位戦はA級で2勝2敗。
6月の棋聖戦から3タイトル戦連続出場中で
棋聖戦は関西の新若大将・斎藤慎太郎七段の挑戦を退け
3勝1敗の成績で見事防衛を果たすも、続く王位戦では
振り飛車党の若き旗頭・菅井竜也七段(当時)の前に完敗。
見せ場を全く作れず、1勝4敗の成績で無念の王位陥落。。
王位戦終了直後には決勝三番勝負を制し竜王戦挑戦権を獲得。
また、王位戦真っ只中だった8月には銀河戦/決勝に進出するなど
結果は残すものの、それ以上に大敗やうっかりミスの印象が強く残り
かつてないほどの不安定さや危うさを見守るファンに感じさせます。。
王座戦も開幕戦では優勢の終盤戦で何度も勝機を逃し
最後は根気が切れたような突然の投了で大逆転負けを喫すると
続く第2局でも終盤の粘りは実らず、完敗と尾を引く連敗で
カド番に立たされ迎える明日の大一番に臨みます。。
王座戦64期の歴史の中で
不滅の大記録19連覇を含む通算24期を獲得している
7大タイトルで最も相性の良い棋戦。
風向きが厳しいのは間違いありませんが
それでも、将棋の代名詞・羽生王座の百戦錬磨の勝負術と
土壇場での神通力に全てを託し、まずは一つカド番を凌ぎ
次へと繋げて欲しいと願わずにはいられません。。
対します、挑戦者・中村六段の今期ここまでの成績は
20戦16勝4敗(.800)。順位戦はB級2組で開幕4連勝中。
自身3度目のタイトル挑戦となった今回の番勝負は
定評のある最先端の研究将棋と、持ち味である終盤の粘り腰を
開幕戦から遺憾なく発揮し、過去2度のタイトル戦で敗れている
絶対王者・羽生王座を土俵際まで追い詰めました。。
早稲田実業を主席で卒業。
早稲田大学ではスカラシップを獲得。
身長180cmの細身の長身にして、端正なマスク
さらには品行方正と非の打ち所のないサラブレッドが
29歳で迎えた棋士人生最大のチャンスで一発回答すべく
明日の大一番に全てを懸けて、勝利のみを目指します。。
気になる両者の対戦成績は
ここまで12戦して、羽生王座が8勝4敗とリード。
明日の第3局の先手は、中村六段。
勢いに乗る挑戦者がストレートでタイトル奪取を果たすのか
あるいは羽生王座が踏ん張り、星を一つ返すのか。。
タイトルのゆくえが懸かった大一番を
ぜひ、お見逃しなく。