昨年の秋
実に62年ぶりに記録を更新する14歳2ヶ月で
史上最年少プロ棋士となった神童・藤井聡太四段。
クリスマスイブに加藤一二三九段を相手に飾った
デビュー戦から負け無しの29連勝を飾るなどプロ入り後も
特別な才能と実力を遺憾なく発揮し、世間の話題を独り占め
社会現象となるほどの人気と注目を集めました。
7月2日に行なわれた
第30期竜王戦決勝トーナメント/2回戦で
佐々木勇気五段の前に、ついに公式戦初黒星を喫し
喧騒は一段落しましたが、その後も安定した内容で白星を重ね
勝率は9割超をキープし、現在は3連勝中となっています。
そんな藤井九段が明日、公式戦に登場。
現在、第58期王位戦7番勝負で羽生善治王位に挑戦中で
開幕2連勝と会心のスタートを切った、振り飛車党の若き旗頭
菅井竜也七段との注目の初手合いに臨みます。
藤井四段の今期ここまでの成績は
26戦24勝2敗(.923)。順位戦はC級2組で開幕2連勝中。
「角換わり」を主戦に据えた居飛車党は
最先端の序盤戦術と将棋界屈指の終盤力を高次元で融合させて
白星を圧倒的なペースで量産しながら、その先へと急ぎます。
対します、菅井七段の今期ここまでの成績は
18戦14勝4敗(.778)。順位戦はB級1組で1勝1敗。
極めて完成度の高い、洗練された序盤構想が
そのまま定跡となることも多い菅井七段はまだ25歳の若さながらも
将棋の未知なる可能性の発見と発展に多大な貢献をし、今後ますます
その存在が将棋界で大きくなっていくのは誰の目にも明らか。。
初タイトル戴冠を目指す王位戦でも絶好調
高いレベルで充実の時を迎える菅井七段にとっても、藤井四段戦は
今後のライバルとの初手合いという意味で、はっきりと気合の入る
特別な一戦となりそうです。。
注目の舞台は第67期王将戦・一次予選/決勝。
どちらが先手を持っても戦型は「対抗形」が有力ですが
その内容、そして結果は全く持って四段を許さず、それだけに
興味の尽きない楽しみな一戦となりました。。
将棋界の今後を担う
超秀英同士のファーストコンタクトをぜひ、お見逃しなく。。