名人戦/第2局・一日目「戦型は未来の横歩取り。。稲葉八段、長考の封じ手」
【 一日目終了図・28手目△7五歩 】
本日、青森県は弘前市で行なわれました
大注目の第75期名人戦7番勝負/第2局・一日目は
上図28手目の局面で、先手・稲葉八段が長考の末に
次の手を封じて、明日へ指し掛けとなりました。
戦型は「矢倉」の出だしから「横歩取り」へと進行。
序盤から見たこともない力戦模様を描き出した両者は
ともに居玉のまま、いざ開戦へと突き進みます。。
わずか28手ながらも濃密だった一日目。
佐藤名人が7筋の歩を突き合わせた局面で稲葉八段が
1時間以上を費やした「封じ手」は何か。。
最も自然な▲7五同歩がそのまま本命の一手で
以下、△同銀と出られた次の手が悩ましいところですが
例えば、直前に繰り上げた右銀の整備に一手を費やしても
あるいは「横歩取り」らしく5八玉と立てて手を渡しても
むしろ困るのは後手番の方に思われます。。
他の候補手としては
行方尚史八段と木村一基八段が上げた▲3五歩。。
その意図は一目では分かりませんが、お二方ともに
以下、▲7六歩~△6六銀を想定しているとのこと。。
いずれにしても、「封じ手」の局面では
7筋の歩を自ら突き合わせた後手・佐藤名人の方がすぐに
良くなるような変化は浮かばず、むしろ仕掛けを呼び込んだ
稲葉八段の方が主導権を握っているように感じられますが。。
明日は決着の二日目。
果たして、佐藤名人一流の切り返しが用意されているのか。。
「封じ手」開封直後から目が離せません。。